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YOKOHAMAトリエンナーレ その1/伊能敬子

 この展覧会のどこを誉めればいいのか・・・・と考えると、労力とお金と時間・・・・。に対する敬意が一番の誉め言葉なんですが、これだけの作品を目前にし、何も拾えなかった自分がいるとすると、その力量の無さはもっと虚しい。本来、見本市などで使われている「パシフィコ横浜」会場の作家と作品は気の毒だ。力が天井に抜けてしまい作品と向かい合うことが難しかった。

 表現形態や方法が日々新しくなっている現在にあって、こういった従来型の展示方法こそが本来は一番の問題ではないかと思った。展示関係者の方には美術界で今最も遅れている分野の一つであると、認識していただき、反省そして学習してもらいたいと思う。 なぜなら、ここで集められていた作家たちの多くは、個展会場などで1対1に向き合い、作品とある時間を共有することを求められていたように感じるからである。いや、そう感じるほど会場が良くなかった???

 そんな中、ちょっと離れた駐車場わきの野外に「オノヨーコ」さんの作品があった。場所が見だたなくて見落としてしまう人も多いという。扱っている主題も「何故?今?あなたが?」と思ったし、手法こそ新しくないが、他者を比較したり意識したりしない自分なりの表現には、心あらわれるものがあった。

 全作品を1日で見ることが出来なかったので、「その2」も考えているのであるが、なんだか腰が重いのは、作家としてのひがみだろうか、それとも・・・。つづく。

       

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