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2003年6月15日(日)京橋プラザ

事業・運営について/基調報告<崩 清明氏>


■事業・運営について

○ワークショップについて
「医療法人社団 湖聖会 銀座医院」主催でMASC企画によるワークショップが始動。第一回は芝氏・村井氏が講師として参加運営。

○機関誌について
○講演会企画について


■勉強会/基調報告<崩 清明氏>


前回から、生成と死が同時に進行する場として「都市=廃墟」と捉え谷川渥氏の「廃墟の美学」 をテキストとして論考をすすめているが、今回から、テーマである「都市=廃墟」をキーワードに各会員がさらにテーマを搾って論議してゆく。

『廃墟の美学』 谷川渥著 集英社新書

先日行われた山田 宴三氏の個展で配付されたカタログ「日本画の廃墟」をテキストとし崩氏によるレクチャー。

日本画の廃墟/レクチャー
1:「絵画の剥製」(椹木 野衣)
  ref.『ユリイカ』1993年7月号 キーファー特集
  「ジオラマ装置的特性」
  (書き割り性、目の生理の虚構性、無人風景、裳抜けの殻)

2:剥製とは、しかし如何なものか?
  ref.「芸術は肉と共に始まるのではなく、家と共に始まる」(D/G)/
    『哲学とは何か』 河出書房 P264.
  ref.「「絵画」も「彫刻」も棄て子である、と。』(ヴァレリー)/
    『美術館の問題』
3:「絵画の廃墟」(崩 清明)造語

  西洋建築の素材=キーファー作品群の素材。
  廃墟の表象は時間意識。
  ref.「廃墟の表象...」/『表象の迷宮』『廃墟の美学』(谷川渥)
  キーファー作品群の時間意識は「ユダヤ・キリスト教的」(直線的な時間軸)。
  西洋建築の構造=キーファー作品群構造
  (歴史構造=廃墟=時間の蓄積堆積過程)
  絵画の廃墟化

4:「日本画の廃墟」

  山田宴三の作品は和風建築の「絵画の廃墟」。
  和風建築の素材=山田宴三の作品の素材。
  山田宴三の作品の時間意識は「仏教(東洋)的」(円環的な時間性)

5:キーファー作品群の問題性と日本画における山田宴三の作品

  キーファー作品の構造=西洋建築の素材/廃墟/歴史/宗教の構造
  「光学的錯覚(オプティカル・イリュージョン)」/奥行き/透視画面/凹型
  「物質的即物性(マテリアル・リテラルネス)」手前/原始平面/凸型
  ref.「テオリア」(第27号)『見ることの逸楽』(谷川渥)


*「廃墟の美学」を表象としてではなく、時代の読み取り方として、観念としてとらえていく。
*危機意識について
*作家としてどうすべきか
*現在をどうとらえるか

次回は、勉強会の他、ワークショップの報告です。
そのほか講演会企画と美術雑誌MASCについて、基本計画及び編集内容のアウトラインについて話し合いたいと思います。

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