●ワークショップとは
ワークショップとは 1920年ごろにアメリカで生まれた“創作工房”という意味をもつ体験型の講座のことをいいます。美術をはじめ、演劇、音楽、ダンスに限らず、人材育成や街づくりなど、とても広いジャンルで行なわれています。しかし、ワークショップを歴史的に見てみると古くから行なわれてきたのは、やはりアートの分野が最も盛んで、一般的に「ワークショップ」と聞くと、美術や演劇、音楽など、アートや表現にかかわるものを指すことが多いようです。
●みんなと一緒に作るよろこび
アートや表現についてのワークショップは、「こうしなければ」とか「こうあるべき」といった決まりごとやルールはありません。それよりも、型にはまらない自由さが基本となっているところが、ワークショップのおもしろさだといえるでしょう。実
際に体験してみると、ワークショップによってそれぞれの考え方があり、感じ方も十人十色、人それぞれで違ってきます。内容や参加者の年齢、性別などそこに参加する顔ぶれによっても、どんどん変わっていくのです。ただ、ひとつ言えるとするなら、ワークショップは常に「創造的」であるということです。教室に座ってただ話を聞いているだけの講座とは違い、ワークショップでは参加者全員が“クリエイターの”1人となって、自ら体験することで新たな発見をする場所となっていくのです。
●ワークショップは「出会い」の場所
ワークショップには、普段の生活ではあまり出会わないような、様々な業種、年齢の人たちが集まってきます。初対面の人々とコミュニケーションを深めながら、一緒に何かをつくってゆく、ワークショップでは、多くの人と出合いながらそんな期待感と驚き、楽しさを共有できる空間が拡がっています。
●ワークショップは「遊び」の延長
今、日本で行なわれているワークショップには、世界で活躍する一流アーティストが講師を務めるものもあれば、 地域で活躍するボランティアスタッフが行なうものまで、数多くの種類やタイプがあります。
ア−ト農園では、美術・芸術にかかわるワークショップをはじめ、竹トンボなどの遊技玩具や生活にかかわる様々な分野に眼を向けながら、豊かなこころと刺激を取り戻すためのプログラムを提供しています。ワークショップは、その分野に詳しい人や興味のある人だけのものではありません。ほとんどのワークショップが、まったく経験のない人にも開かれており、今まで「表現」や「アート」に興味がなかったという人々に、表現する喜びときっかけを与えてくれる場として機能するのです。ワークショップは、職場や学校とは違い、なんの義務も結果も求められません。いわば「遊び」の延長として自由なひろがりをもった新しいかたちのコミュニケーションの方法といえるのです。
●新しい「場づくり」の模索
ア−ト農園WSS事業部はかつてなかったかたちのワークショップを模索します。自分自信を知るための様々なユニークな講座をとおして、生きていくために必要な活力と、生きていく意味をともに共有できるような画期的な場づくりを目指します。
ア−ト農園が考えるワークショップとは、WORK(身体を動かす)+SHOP(自分で作ったものを公開する場)、つまり参加者が主体的に活動をしながら問題意識を高め、多くの人々と積極的に交流する中から、自分自身で新しい「気づき」を得るための場を構築することなのです。学校での受け身の講義形式とは異なり、参加者自ら積極的に問題意識をもって参加することが目標です。
ア−ト農園では人間尊重の価値観と文化を重視した生きがいを引き出すための具体的なワークショップ作りを目指します。受講生がいかにして生きがいを見い出し、それぞれの個性が生き抜く力(想像力、創造力、活力)、を獲得できるような新しいかたちのエデュケーションプランを開発し、実施していきます。それは右脳(描き、作る)と左脳(考え、計画する)の活性化を同時に促すような実践的なプログラムとなります。